訪問日 2017/08/25

今晩はおいしいお肉が食べたいなあ〜〜!それからワイン!

そう思って選んだのは、前々から行きたいリストで眠っていた日本橋のNicoさん。ジビエといえば冬のイメージですが、ここのお店は提携仕入れ先が多いため、1年中いろんなお肉が食べられるのが売りです。

人気店なので、家を出る前に電話予約して行きました。

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Nicoのある路地は、こんな感じ。いい雰囲気ですねえ。
店に入ると、カウンターに案内してくれました。カデカワは基本ひとりで店に入るのですが、そうなるとカウンター案内率が高くなります。特にNicoさんのようなオープンキッチンのお店の場合は嬉しい。

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ワインを飲むつもりで来店したものの、暑かったので1杯目は自家製のレモンサワー。うん。おいしいな〜。

前菜に「本日のジビエパテ」をオーダーしました。
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この日はイノシシのパテ、まわりは薄いベーコンで巻かれています。たっぷりと添えられた粒マスタードが驚くほどお肉の風味にマッチしていて、わたしは今までの人生、ここまで粒マスタードが活かされた、いや、粒マスタードに活かされた料理を食べたことがなく、感動しました。
皿の上で完成する料理、わたしは好きです。

メインは食べたことのないお肉にしようと思って、雉(キジ)をセレクト。量は1/4からオーダー可能です。
雉は宮崎県産のもので、厳密にいえばジビエではありません。スタッフさんいわく、広い敷地での放し飼いだそうです。
お料理が出るまでのあいだに、とマッシュルームと青唐辛子のピクルスをサービスしてくださいました。これもおいしかった。

追加で白ワインのグラスを注文。セリエの白。
カデカワはワインには明るくないので、店員さんに相談して決めます。安くて飲みやすく、次のお皿に合うものをセレクトしてくださいました。Nicoの店員さん、ほんとうに接客が気持ちいい。感心です。

のんびり待っていると、来ました。「熟成雉のブレゼ」です。
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淡白めのクリームソースで、下味も薄め。癖のある香りもなく、口に入れた瞬間は鶏肉と変わらないように感じますが、にじみ出る旨味は完全に別物。ああ、これが雉かあ。皮の弾力、肉の硬さがしっかりとしていて、食感も鶏とは違いました。
下手に味付けをしていないことによって、素材の良さが全面に出ているタイプのお料理。ただ、雉を経験済みのひとにとっては物足りないかもしれませんね。


いやいや、いいお店でした。
入り口がオープンスタイルで、気軽に一杯からでも飲みに行ける雰囲気も魅力的。

質の良いジビエ肉をうまく調理したお料理がいただけるお店としては、大変リーズナブルな価格かと思います。基本はフレンチとかになりますものね。

また来たい!今度はひとを誘って、もうちょっとあれこれと注文してみようと思いました。

ではまた。
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今日はカデカワのだいすきなブランド、ボナイユートのチョコレートをご紹介します。

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ボナイユートは、イタリア、シチリア島のチョコレートブランドです。

ボナイユートのつくるチョコレートは独特な類のもので「モディカチョコレート」と呼ばれます。これはシチリア島のモディカ(モーディカ)という都市名に由来しており、この地に伝わる伝統的な製法でつくられたチョコレートを指します。

モディカチョコレートは、一般的なチョコレートとは違います。
どのように違うのかといいますと……まず、溶けません。というと語弊がありますが、普通のチョコレートと比べるとかなり溶けにくくなっています。

ですので、口の中に入れても、なめらかな口どけを味わうことはできません。その代わりに、ザクザクとしたスナックのような食感を楽しむことができるのが、モディカチョコレートです。


なぜ溶けないのか?
なぜザクザクするのか?


溶けにくい最大の理由は、原材料の問題です。
チョコレートの原料となるカカオ豆にはもともと油分が含まれており、その油分のみを抽出したものをカカオバターといいます。カカオバターの融点は、人間の体温よりやや低い33.8度(*1)で、そのためにチョコレートの、あの口どけは生まれます。

*1 学研『チョコレート検定』(2016)参照
……実際の融点は、カカオ豆の産地などによって多少変動するといわれています。

とはいえ、もともとカカオ豆に入っているカカオバターの分量だけでは、十分な口どけが得られないということで、安いチョコなら植物油脂を、高いチョコならカカオバターを添加します。こうすることによって口どけをより良く……つまりは融点をさらに低くして、溶けやすくすることになります。

モディカチョコレートは、植物油脂やカカオバター、また乳化剤といった「チョコレートが溶けやすい原因」となる原材料を使用することなく作られています。だから溶けづらいのです。

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もうひとつは、製法の問題。
モディカチョコレートは「古代チョコレート」とも呼ばれ、そのレシピは16世紀にもさかのぼります。当時は高温で砂糖とすりつぶしたカカオ豆を混ぜ、なめらかにする技術がありませんでした。モディカチョコレートは低温でつくられるため、砂糖が溶けずに目に見えるかたちで残ります。そう、モディカチョコレートのジャリジャリとした独特の食感は、砂糖なのです。

また、現在わたしたちが口にするチョコレートは「テンパリング」という温度調整がなされたものです。テンパリングは、ざっくり説明すると、チョコレートの中の分子構造を温度調整によって整えることで、口どけをよくするための技術です。モディカチョコレートはむかーしむかしに作られたものです。テンパリングの処理はされていません。
(※2018年1月29日追記 テンパリングはされているそうです。c7h8n4o2チョコ係さんがボナイユートの方に確認したそうで)口どけがわるい、といえばそうですが、溶けづらく、ザクザクとしたスナックのようなチョコレートに仕上がっています。

(さらにマニアックなはなしをすると、現代のチョコレートになされている「コンチング(練り)」の行程がありません。コンチングをするとカカオ豆のなかの油分が出てきて、粒子も均一に分散されます。コンチングもまた、テンパリングのように口どけをよくするための過程だといえます*2)

*2 朝倉書店『チョコレートの科学』(2015)参照


ボナイユートのチョコの味を紹介しようと筆を執ったら、モディカチョコレートの製法のはなしになってしまいました。お味の紹介は、また、そのうち。

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スイスのチョコレートブランド「ゴールドケン」はさまざまな銘柄のウイスキーの入った、おしゃれなパッケージのチョコレートを販売しています。

こちらはフェイマスグラウスという銘柄のもの。有名なジャックダニエル、レミーマルタンなども。

他はどうかわかりませんが、このフェイマスグラウスのチョコには少し工夫がなされています。よくあるお酒のボンボンはチョコレートのなかに液体が入っているだけなのですが、内側に砂糖のコーティングが施されいるのですね。しかも、その砂糖の層が口にいれたときに下側にくる部分にだけ、厚めに作られているので、食感もいいですし、ウイスキーのアルコールを中和する役割にもなっていると思います。

ビーントゥバー意外にも、こんなチョコレートもおいしいですよ。

ではでは、暑い日が続きますが、チョコレートを楽しんでくださいね〜〜

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